逆SEOとは?目的や具体的な手法、被害に遭った際の対処法について解説

企業名や代表者名で検索した際、事実とは異なる誹謗中傷やネガティブな情報が上位に表示されると、見込み客や取引先、採用候補者が不安を抱き、問い合わせや応募を避ける原因になります。

こうした検索結果上の不利益に対処する手段として「逆SEO」と呼ばれる手法があります。ただし逆SEOには、Googleのガイドラインや法令、企業コンプライアンスの観点で注意すべきグレーな手法も含まれます。

本記事では、企業・事業者が逆SEOを検討する際に「やってよい対策」と「避けるべき対策」を見極められるよう、具体的な手法とリスク、被害に遭った場合の正しい対処法を解説します。

1.逆SEOとは?

逆SEOとは、特定の検索キーワードで上位表示されているネガティブな情報を、相対的に検索結果の下位へ押し下げることを目的とした対策です。リバースSEOやネガティブSEOと呼ばれることもあります。

通常のSEOが「自社サイトを上げる施策」であるのに対し、逆SEOは「特定ページの露出を下げること」を目的とします。

Googleの検索結果は検索ユーザーから高い信頼を置かれやすく、1ページ目にネガティブな情報が表示されると、企業や個人の印象形成に影響を与える場合があります。

また逆SEOの施策の中には、法的・倫理的に問題視される手法を伴う場合もあります。その点も留意しておく必要があるでしょう。

1-1.逆SEOを実施する目的は?

逆SEOを実施する最大の目的は、企業の信用やブランドイメージを守ること、そしてビジネスへの悪影響を最小限に抑えることにあります。

特に、企業名や代表者名、商品名などで検索した際に、過去の不祥事や従業員の不満、根拠のない誹謗中傷などが上位に表示されている場合は要注意です。見込み客や採用候補者がネガティブな情報を見て不信感を抱き、取引や採用の判断に影響が生じる可能性があります。

逆SEOは、ネガティブな情報の閲覧機会を減らすことで、企業イメージの回復を図るための対策です。ただし、ネガティブな情報自体をインターネット上から完全に削除するものではなく、あくまでも検索結果から遠ざける施策に過ぎません。

1-2.逆SEO以外の手法を検討すべきケース

検索結果に表示されているネガティブな情報の内容によっては、逆SEOだけが最適解とは限りません。

事実と異なる情報である場合には、その旨を公式サイトやニュースリリースなどのオープンな場で発信し、正確な情報を示すことが有効なケースもあります。

一方で、事実に基づく内容や心当たりがある事象については、謝罪や再発防止策を明示し、誠実な対応を行うことが、長期的な信頼回復につながる場合もあります。

2.逆SEOの具体的な手法・進め方

企業や事業者が逆SEOを実施する場合、Googleのガイドラインに違反しない手法と、違反する可能性があるグレーな手法が存在します。

本章では、主にネガティブな情報を相対的に押し下げるために行われる、合法的な範囲での一般的な進め方と対策について解説します。

2-1.検索結果の傾向を確認し、逆SEOの優先度を確認する

逆SEOを始める前に、まずは対象となるネガティブなキーワードで実際に検索を行い、検索結果の傾向を正確に把握しましょう。

具体的には、ネガティブな情報が何ページ目の何番目に表示されているかを確認します。そして、その情報がどのような種類のサイト(企業サイト、ブログ、ニュースサイト、掲示板など)で発信されているかを把握しましょう。

分析することで、どのネガティブ情報を優先的に対処すべきかを判断できます。具体的には、検索結果の表示位置が上位であるかどうかに加え、ニュースサイトや掲示板など、検索ユーザーから信頼されやすい媒体で発信されているかを確認することが重要です。

たとえば、企業の信用に影響を与えかねない情報が検索結果の1ページ目上位に、かつ第三者性の高いサイトに掲載されている場合は、対策優先度を上げるべきでしょう。

2-2.別サイトを作成し、検索順位を上げる

ネガティブな情報を押し下げる最も一般的な手法は、良質で信頼性の高いポジティブなコンテンツを掲載した別サイトを複数作成し、検索結果の上位に表示させることです。

別サイトが検索上位に表示されることで、ネガティブな情報の表示順位が相対的に下がる可能性があります。作成するサイトは、SNSアカウント、コラムメディア、採用サイトなど、検索結果に表示されやすいものを利用するのが効果的でしょう。

重要なのは、作成したサイトがE-E-A-T(経験、専門性、権威性、信頼性)の観点を満たし、ユーザーにもGoogleにも高く評価されることです。単にサイト数を増やすだけでなく、コンテンツの品質にこだわる必要があります。

2-3.上位表示した自社サイトの順位を維持する

ポジティブなコンテンツを含む別サイトが検索結果の上位に表示された後も、その効果を維持するための継続的な対策が必要です。

検索順位は常に変動するため、上位表示を達成したサイトのコンテンツを定期的に更新・リライトし、最新の情報に保つ努力が欠かせません。

また、他の信頼できるサイトからの被リンクを獲得したり、SNSでのシェアを促したりといった、SEO的なメンテナンスを続けることが重要でしょう。

維持管理を怠ると、せっかく押し下げたネガティブな情報が再び浮上してきてしまう危険性があります。逆SEOは、一度やって終わりではなく、継続的な監視と対策が必要な施策といえるでしょう。

2-4.GoogleやWebサービス提供企業にコンテンツ削除を申請する

ネガティブな情報にお困りの際は、Webサービス提供企業に対して、コンテンツの削除を直接申請することも検討しましょう。

また、コンテンツの種類によっては、Googleに削除を依頼するのも有効です。しかし、削除申請が必ず認められるわけではない点は留意しましょう。

著作権侵害や商標権侵害、プライバシー侵害など、法律上の根拠がある情報については、法的理由に基づく削除申請が可能な場合があります。

参考:Google Help「Google 上のコンテンツを報告

3. 法律やガイドラインに反したリスクの高い逆SEO手法

逆SEOの中でも、相対的に良質なコンテンツを作成し、検索結果上での評価を高めるといった正攻法の施策は、適切に行う限り問題になる可能性は低いです。

一方で、法律や倫理、Googleの検索品質評価ガイドラインに反する形で逆SEOを実施した場合、法的リスクや企業としての信用低下、自社サイトの評価低下といった別の問題を引き起こす可能性があります。

また、こうした不適切な施策そのものが、新たな悪評や批判の対象となるケースも少なくありません。

逆SEOを検討する際は「検索順位を下げられるか」だけでなく、「その手法がどのようなリスクを伴うのか」を理解したうえで判断することが重要です。

以下では、特に避けるべき逆SEO手法について、その理由とリスクの観点から解説します。

3-1.大量にコピーサイトを作成する

ネガティブサイトのコンテンツをそのままコピーしたり、内容を少し変えただけの低品質なサイトを大量に作成し、検索結果に送り込む手法があります。

このようなコピーサイトは、Googleから独自性のないコンテンツとして低評価を受け、サイト自体が検索結果に表示されなかったり、インデックスから除外されたりするケースが一般的です。

これらのコピーサイトを自社管理のドメインや、自社と明確に関連付けられるサイトで行った場合は注意が必要です。自社サイト全体の評価低下や、検索エンジンからの信頼性の毀損につながる可能性があります。

また、コピーコンテンツを意図的に大量生成する行為そのものが、企業として不誠実な施策と受け取られ、新たな批判や悪評を生むリスクも否定できません。

3-2.低品質なサイトからの被リンクを増やす

被リンクの仕組みを逆利用する手法があります。極めて低品質でスパム性の高いサイトを大量に作成し、そこから対象のネガティブサイトに向けて大量のリンクを送りつける手法です。

この場合、リンクを受けたネガティブサイト側が検索エンジンから不正なリンク操作を行っていると判断され、評価が下がる可能性があります。結果として、逆SEOの目的が達成されたように見えるケースもあるでしょう。

このようなリンク施策は、多くの場合、自社が直接管理していない外部のスパムサイトやリンクネットワークを利用して行われます。そのため、検索エンジン上で実施主体が特定されにくいケースもありますが、必ずしも安全とは言い切れません。

仮にこうした手法を外部業者に依頼していた場合、後から不正な施策が明るみに出ることで、企業のコンプライアンス上の問題として社内外から批判を受ける可能性があります。

特に、上場企業や大企業においては、SEOの問題にとどまらず、企業姿勢そのものが問われるリスクがあります。

3-3.対象サイトをハッキングする

対象となるネガティブサイトを不正にハッキングし、サイトの運営を妨害したり、意図的にウイルス感染を引き起こしたりする行為は、逆SEO以前の問題です。

このような行為は、不正アクセス禁止法などの法律に明確に違反する可能性があり、検索順位の低下といったペナルティ以前に、刑事・民事の責任を問われるリスクがあります。

また、企業や関係者がこうした行為に関与していた場合、社会的信用の失墜や事業継続への重大な影響を招くおそれもあります。

いかなる理由があっても、決して採用すべきではない手法です。

4.他社から逆SEOの被害に遭った場合はどうする?

ここまで、逆SEOを「実施する側」として検討する際に、避けるべきリスクの高い手法について解説してきました。

一方で、こうした悪質な逆SEOを自社が第三者から仕掛けられるケースも存在します。

本章では、法律やガイドラインに反した逆SEOの被害に遭った場合に、自社としてどのように対処すべきか、実務的な観点から解説します。

4-1.高品質なコンテンツを作成し、自社サイトのドメインパワーを上げる

最も効果的で正攻法な防御策は、自社サイトのドメインパワー(信頼性)を根本的に高めることです。

ネガティブな情報に対抗するためには、継続的にユーザーの検索意図を満たす高品質なコンテンツを作成し、サイトの専門性、権威性、信頼性(E-E-A-T)を高めていく必要があります。

ドメインパワーが強化されれば、ネガティブサイトよりも自社サイトのコンテンツが優先的に表示されるようになり、結果として逆SEOの攻撃を無力化できるでしょう。この施策は時間と労力がかかりますが、確実で長期的な効果が期待できる対策です。

4-2.被リンク先を確認し、否認申請を行う

自社サイトの評価を下げることを目的とした、低品質なサイトからの被リンク攻撃を受けるケースもあるでしょう。その際は、Google Search Consoleを使用して被リンク元を確認する必要があります。

Google Search Consoleの「リンク」レポートで不審なサイトを見つけ、そのリンクを無視するようGoogleに要求する「否認申請」を行いましょう。

否認申請は、慎重に行う必要があります。SEOの専門知識を持つ担当者やコンサルタントに相談しながら進めるのが賢明です。

4-3.弁護士などの専門家に相談する

誹謗中傷やプライバシー侵害、あるいはハッキングなどの法的問題が絡む悪質な逆SEOの被害に遭った場合は、速やかに弁護士や法的な専門家に相談してください。

ネガティブな情報の削除請求や発信者情報開示請求を行うなど、法的な手段で問題を解決できる可能性があります。特に、名誉毀損や信用毀損といった行為は法的に罰せられる対象となるため、証拠を保全した上で専門家に相談することが必須です。

4-4.定期的に被リンク元をチェックし、対策を検討

逆SEOの被害は、一度対処した後も再発する可能性があります。そのため、日ごろから自社サイトへの被リンク元を定期的にチェックし、不審なリンクが増加していないかを監視することが重要です。

また、自社名や関連キーワードで検索を行い、ネガティブな情報が新たに上位に表示されていないかを監視リスト化し、チェックリストを作成して対策を検討すべきでしょう。

継続的なモニタリングと予防措置が、逆SEO攻撃に対する効果的な予防策となります。異常を早期に発見できれば、迅速な対処が可能です。

5.逆SEO の基礎知識を理解し、適切な対応を!

逆SEOは、検索結果上のネガティブな情報に対処するための一つの手段ですが、すべてのケースで万能な解決策になるわけではありません。

相対的に良質なコンテンツを積み上げる正攻法の施策であれば問題になりにくい一方で、法律やガイドラインに反する手法は、短期的な効果と引き換えに、法的リスクや企業イメージの低下を招く可能性があります。

自社で対応する場合はもちろん、外部業者に依頼する場合であっても「どのような手法が用いられるのか」を理解したうえで判断することが重要です。

逆SEOを検討する際は、順位を下げること自体を目的化せず、長期的な信頼維持の観点から適切な対応を選択しましょう。

自社のネガティブな情報や採用すべき逆SEO施策にお困りの方は、一度Webosqueの問い合わせフォームよりご相談ください。親身にご対応いたします。